TS-940S:CWフィルター追加とAGC改善

TS-940SですがCWフィルター無しでなんとか使っていました。が、やはり40mなどでの交信では厳しいので、今回フィルターを追加しました。500Hzフィルターで快適は快適なのですが、信号の頭で「カツ、カツ」というかキークリックの様な耳障りな感じに聞こえます。AGCをSLOWにすると全く気になりません。FASTでの時定数に問題がありそうです。

TS-940のAGCについては抵抗がテレコになっているという噂で入れ替えを改造がネットに出ていますが、検証の結果これは間違いであることは分かっています。いろいろややこしいのですが以前記事で書いています。

但し、所有のTS-940Sは初期ロット品なのでそもそもFASTでの時定数が小さすぎるようです。(後期ロットと同じ68kΩ→150kΩに改造というネット情報)この抵抗値変更を試すことしてじっくり回路図を見ていたところ、他にもAGC回路で初期ロットと後期ロットで異なる個所を見つけました。(基板は同じですが未実装による回路変更と定数変更あり)

 

455kHzフィルタは(カッコイイじゃなくて)スパッと切れて気持ちが良い。(8MHz入れてないのでCWモードではほぼVBT動作しませんが。。)

 

いろいろややこしいので、AGC-FASTで良い具合の時定数にするには下図でいうと左側のR150とある方が2.2MΩのまま、右側のR149とある方が68kΩ→150kΩで正解という事になります。ここは150kΩへ交換しました。

 

他に違う箇所と書きましたが下図あたりになります。この回路図は後期ロットなのですが、初期ロットではR153とパラにC129(0.22μF)があり、R153は10KΩとなっています。C129を削除してR153を33kΩへ交換しました。

これに気が付いたのはwebの写真を眺めていて、見た目が何か違うなあと感じた為でした。そしてC129が無い事に気が付いたのです。

これらの交換ついでに時定数に関係するアルミ電解コンデンサを新品に交換しておきました。0.1μFはフィルムコンデンサをおごっておきました。(ちなみに外したもので容量抜けの物はありませんでした。優秀ですね。)

 

改造後

 

肝心の効果ですが、ハッキリと良くなりました。CWをAGC-FASTで聞いても耳障りなキークリック的な感じが無くなりました。(ちなみに他にもAGC回路で関係する回路で微妙に違うが箇所があるのですが、今回の変更で妙なな動作にはなっていないようなので問題なしと判断しました)

 

おまけ

基板裏に部品が2つ追加されています。調べたところ初期ロット回路を後期ロットと同じ定数にする変更と思います。アルミ電解を新品へ交換しておきましたがこれも劣化はありませんでした。(C202とR258にパラ)