KP-60修理:RFスピーチプロセッサー(KENPRO製)

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KP-60前面

2、3年程前に調子が悪くなっている事に気が付いていた、ケンプロ製のRFスピーチプロセッサーを修理してみました。面構えがなかなか渋い感じな事もあり気に入っていたのですが、数年前からレベルメーターがほぼ振れなくなる現象が起きていました。修理しなきゃなと思いつつ、古い無線機でSSB交信することはまずありませんので、長期間放置してありました。

KP-60は中学生の頃にTS-120Vと一緒に使っていたのでかなり年数が経過しています。TS-120Vは非力な10W機ですが、これを使用してかなり実行電力がupしたのを思い出します。(専用のアルミ削り出しINPUT/OUTPUTつまみといい、結構コスト掛けているなぁ)

内部はこんな感じで、ディスクリート部品で構成されています。適当に内部ボリュームを調整してレベルメーターの振れを調整してみましたが根本的な改善にはなっていませんので、今回はPCから信号を入力しつつ取説のブロック図を眺めながら各部をオシロで観測してみました。その結果、初段のトランジスタアンプは十分増幅しているのですが、次段のオペアンプ(1回路入り)による増幅段でほとんど増幅されていない事がわかりました。

 

もしかするとここはバッファであって増幅無し?という疑問もあったのですが多分予測どおりのはずと判断、パーツ屋で1個入りオペアンプを調達/交換したところレベルメータが元気に振れだしました。ついでに内部の周波数特性の調整回路をPCからの入力周波数を900Hzに設定、パワーがmaxになる様にして完了です。(取説に製造時の周波数特性が載っていてピークが900Hzとなっていましたので、これを参考にしました。)最初もっと低い周波数でピーク調整したのですが、聞きずらくなってしまったので取説を参考にしたとろgoodになりました。

内部写真:該当オペアンプは手前側右(この角度だと配線の陰に)

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KP-60内部

LM741CN:故障

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LF-356N:1回路入りは最近ちょっと珍しいかも?(ソケット付けておきました)

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LF-356N(1回路入りオペアンプ